前回に引き続き、今回もPBFそのものに焦点を当ててご紹介していきます。
PBFはその名の通り、粉末化した材料を用いるAM (AdditiveManufacuturing)の工法です。
その粒子は平均50μm程度で粒度分布を持っています。かなり細かいものの、例えば10μmの精度が
必要であったり、Ra<5を目指すのであれば、その材料的な制約から後加工が必要になります。
AM装置は俗に3Dプリンターとひとくくりにされていますが、それぞれの工法は似ているもの
もあれば全く異なるものもあります。共通点は積み上げて3D形状を得る、ということです。
プリンターという呼び名から印刷という言葉が使われていることもありますが、言語的には造
造形という言葉の方が適切です。
印刷:文字・図形を多数の紙や布などに刷りうつすこと
造形:形あるものを作りだすこと
PBFを簡単に言うと、ヒータで粉末材料を温めてレーザで部分的に融かす方式です。
造形方式の動画についてはこちらをご覧ください。
それぞれの工法にメリットデメリットがあり、表面滑らかさという観点では粉末より液体を用
いる光造形に分があります(上手な使い方をした場合)。単品のリードタイムだけで言うと
MEXの方に分があります。
前回のコラムではPBFの得手不得手を紹介しました。得意なこととして一体造形、複雑形状、
サポート・ランナーレスなどがありますが、これは粉末材料を一面に敷き詰めることで支えと
なり、サポートなどがいらなくなることから生じるメリットです。また、レーザで上下の層を
繋げるので、物性も良くなります。
今回は粉末樹脂の粉末的な部分からくる再現限界のイメージと、造形方法について紹介しました。
特に造形方法についてはAM装置とくくってはいるものの、実は色々なものがあり、それぞれに
メリットデメリットがあります。
AMでも様々ですので、PBFでのご相談は弊社までお問い合わせください。