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AM(3Dプリンター)技術で夢を拓く

代表取締役 早野誠治

今や3Dプリンターとして広く知られるようになったAdditive Manufacturing (AM, 3Dプリンティング)技術の原点は、1980年の小玉秀男氏による特許出願です。2014年の現在は、AM技術の誕生からすでに34年を経過しています。

私がAM技術の原点である光造形法と出会ったのは、三菱商事に勤務していた1986年でした。翌年の1987年には、世界で第2番目の発明者である丸谷洋二先生とAM装置の開発と事業化に着手しました。そして、光造形装置メーカーのシーメット社や光造形産業協会(現RP産業協会)を設立したり、理化学研究所で装置の開発を行ったりと一貫してAM技術の開発・普及と事業化に携わって参りました。その私が長い間注目していたのがSelective Laser Sintering(SLS)技術です。テキサス大学で開発されたSLS技術は、樹脂・金属の粉末を溶融・焼結させて造形する付加製造技術で、最終製品と同じ材料を用いることができます。今日、SLS技術はPowder Bed Fusion(PBF, 粉末床溶融結合)技術と呼ばれています。

私は1996年に三菱商事を退社し、同年11月18日に当社アスペクトを設立しましたが、上述のPBF装置を開発したDTM社(テキサス大学により設立された会社)の総販売代理権を獲得し、同技術の研究と普及に努めてきました。

2000年からPBF用ポリプロピレン(PP)材料の開発に着手し、2003年末からは東京都や東京大学の支援を得てPBF装置の開発に着手し、2006年に日本版PBF装置SEMpliceシリーズの製品化を実現しました。同製品の造形品が機能評価用として使えるようになったものの、当時はさらなる造形品質の向上やコストの削減を求める声が多かったのも事実です。その後、文部科学省の支援を得て、積層や造形技術の基礎研究や製品向上の研究開発を実施し、精度と生産性を大幅に向上させたRaFaElシリーズを2011年に販売開始しました。そして、このRaFaElシリーズにより2012年東京都ベンチャー技術大賞を受賞することができました。

一方、当社は経済産業省のプロジェクトにも積極的に参画し、鋳型の造形、チタンやアルミ粉末の焼結技術の研究に従事して参りました。これらの研究開発に基づき、2014年度内に金属粉末造形用RaFaEl-Vシリーズを発売する予定です。

1986年にAM技術と出会ってから四半世紀が経過し、今”3Dプリンター”ブームが巻き起こっています。当社は、日本国内のAM技術そしてPBF技術の担い手として、これまで以上に材料開発や樹脂や金属造形技術開発にチャレンジし、日本のAM技術の発展に貢献したいと思っています。

代表取締役 早野誠治

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